保険料が家計を圧迫…削るべきか見直すべきか

保険料が家計を圧迫…削るべきか見直すべきか

生命保険は“万が一”のときに家族や自分を守るための大切な備えです。しかし、「月々の保険料が高くて貯金ができない」「保険の支払いのために生活を切り詰めている」といった状態になってしまっては本末転倒です。

そんなとき、「思い切って削るべきか、それとも保障内容を見直すべきか?」という判断が必要になります。以下では、判断のポイントと具体的な対応策を詳しく解説します。

▶︎ まず確認したい:「保険料の目安」

一般的に、保険料は手取り月収の5〜10%以内が適正とされています。

手取り月収 無理のない保険料の目安
20万円 1万円〜2万円
25万円 1万2,500円〜2万5,000円
30万円 1万5,000円〜3万円

この割合を超えている場合、何らかの見直しが必要です。

▶︎ 「削るべき保険」とは?(必要のない保障)

1. 重複している保障
2. ライフステージに合っていない保障
3. 貯蓄型保険に偏りすぎている

▶︎ 「見直すべき保険」とは?(必要な保障を無理なく維持)

「全部削る」のではなく、「最小限必要な保障」を確保した上で、保険料を抑える方法があります。

対策①:保障額を再設計

  • 死亡保障は、遺族に必要な生活費・教育費・ローン残高を元に計算
  • 医療保障は、入院1日〇円ではなく、一時金型で効率よく備える

対策②:特約の整理

  • 通院・がん・先進医療など、使う可能性の低い特約を必要最小限に

対策③:保険の一本化

  • 複数社の契約を1社にまとめて保険料を抑え、管理を簡素化

▶︎ どうしても負担が大きい場合は…

「見直してもまだ高い」と感じたら、一時的に減額・解約する選択肢も考慮に入れましょう。

  • 保険会社によっては、一時的な払済(払い込み停止)ができる場合も
  • 一部解約や特約だけの解除で、最低限の保障を残す工夫も可能

▶︎ まとめ:「削る」か「見直す」かの判断基準

状況 対応策
不要な保障・重複がある 削る(解約・一本化)
ライフステージが変化した 内容を見直して再設計
保険料が家計を圧迫している 必要最小限の保障に絞る or 掛け捨て型へ切り替え
保障内容が理解できていない 専門家に内容の見える化を依頼

「保険は入っていれば安心」ではなく、「今の自分に合った内容で、無理なく続けられる」ことが大切です。

重複している保障

生命保険や医療保険は、将来のリスクに備えるために非常に大切な存在です。しかし、必要以上の保障を複数の保険で重複して契約していると、無駄な保険料を支払ってしまっている可能性があります

「安心のため」と思って入っていたはずの保険が、実は家計を圧迫する原因になっているかもしれません。ここでは、重複しやすい保障の具体例と、見直すためのポイントを詳しくご紹介します。

▶︎ 重複している保障とは?

「同じ内容の保障が、複数の保険に重なっている状態」のことを指します。
たとえば…

  • 医療保険A:入院1日1万円
  • 医療保険B:入院1日5,000円

→ 合計で1日1万5,000円の保障ですが、実際にはそこまでの入院費がかからないケースも。

▶︎ 重複しやすい保障の例

① 医療保障(入院・手術)

典型的な重複パターン:

  • 医療保険を2つ契約し、それぞれに入院・手術給付金がついている
  • 1日2万円以上の入院給付を受けられるが、実際の自己負担は高額療養費制度で月数万円程度

過剰保障になっている可能性大

② 死亡保障(定期・終身・収入保障)

典型的な重複パターン:

  • 終身保険と定期保険の両方で死亡保障が数千万円
  • 団体信用生命保険(団信)で住宅ローンもカバーされている

遺族にとって多すぎる保障=過剰な保険料

③ がん保障・三大疾病保障

典型的な重複パターン:

  • 医療保険にもがん特約があり、さらに独立したがん保険にも加入
  • 三大疾病特約が複数の保険に重複して付いている

同じ病気で複数の一時金が出る場合もあるが、保険料も二重に発生

④ 特約の重複

見落とされがちな重複パターン:

  • 各保険に「先進医療特約」「通院特約」「女性疾病特約」が重複して付いている
  • 特約は数百円〜数千円でも、積み重なると年間数万円の差

▶︎ 重複が生まれる主な原因

  1. 違う時期に別の目的で保険に加入した
     → 結婚・出産・住宅購入などで保険を追加する中、以前の保険を見直さなかった
  2. 営業担当者に言われるまま加入した
     → 内容の確認をせず、その場の安心感で追加契約
  3. 保険証券が整理されていない
     → 自分でどんな保険に入っているか把握できていない

【重複の見直しポイント】

ステップ①:全ての保険証券を取り出して内容を一覧化
  • 契約日・保険会社・保険名・保障内容・月額保険料などを整理する
ステップ②:保障の目的ごとに重なっていないかチェック
  • 死亡・医療・がん・三大疾病など、カテゴリー別に保障額を比較
ステップ③:必要保障額を再計算
  • 現在の収入・家族構成に合わせて、本当に必要な保障を見直す
ステップ④:重複があるものは解約や一本化を検討
  • 「終身保険だけ残して定期保険は解約」など、バランスをとった見直しが有効

ライフステージに合っていない保障

保険は「一度入れば一生安心」というものではなく、ライフステージごとに最適な保障内容へ見直していくべきものです。

年齢、家族構成、仕事、健康状態などが変われば、「必要な保障額」や「優先すべき保障の種類」も変わって当然です。

しかし実際には、多くの方が過去のままの保険を継続しており、今の自分に合っていない“時代遅れ”の保障を抱えているケースがよく見られます。

▶︎ ライフステージ別に見直すべき保障内容

① 独身時代(20代〜30代前半)

必要な保障

  • 医療費の自己負担に備える医療保険
  • 貯蓄型よりも掛け捨てで安い保険が優先

不要・過剰な保障の例

  • 高額な死亡保障(家族に経済的責任がないため)
  • 学資保険・介護保険などの長期型商品

② 結婚・出産・子育て期(30代〜40代)

必要な保障

  • 万が一のときに遺族の生活費や教育費をカバーする死亡保障
  • 医療保障・がん保険・収入保障保険のバランス設計

  • 独身時代の小さな医療保険だけでは不十分
  • 死亡保障が足りないまま放置していないか?
  • 学資保険を検討するなら家計全体に合った設計か?

③ 住宅購入・ローン契約期

必要な保障

  • 団体信用生命保険(団信)に加入している場合は、死亡保障を減らして調整
  • ローン返済と保険料の両立を意識した家計設計

避けたいこと

  • 団信加入にも関わらず、同額の死亡保障を別で契約してしまう(保障の重複
  • 保険料が増えて貯金ができない

④ 子どもの独立・定年前後(50代〜60代)

必要な保障

  • 医療・がん・介護など自分の健康リスクに備える保障
  • 最低限の死亡保障(葬儀費用や残された配偶者の生活費)

  • 子どもが自立しているのに、教育費前提の保障をそのままにしていないか?
  • 若い頃に入った高額な死亡保障が過剰になっていないか?
  • 定年退職後の収入減に合わせて、保険料の見直しをしているか?

⑤ 老後(70代以降)

必要な保障

  • 医療費・介護費用への備え(医療保険・介護保険など)
  • 相続対策としての少額終身保険や年金保険

  • 収入が年金だけになるため、高額な保険料を続けることが負担になる
  • 保険を資産として活用する視点も必要

▶︎ よくある「合っていない保障」の例

状況 問題点
独身の20代が死亡保障3,000万円に加入 経済的扶養者がいないため不要な保険料
子どもが独立しても高額な学資保険を継続 支出の必要性がなくなっている
定年後も高額な定期保険を更新 保険料が高く、貯蓄の方が有効なことも
老後に外貨建て・変額保険を継続 為替や運用リスクが年齢的に不適切

貯蓄型保険に偏りすぎている

生命保険には、「掛け捨て型」と「貯蓄型(積立型)」の2種類があります。貯蓄型保険は、保障と資産形成の両方を兼ね備えた魅力的な商品です。

しかし、家計全体で見ると“貯蓄型に偏りすぎる”ことで保険料が高額になり、生活を圧迫しているケースが少なくありません

「保険に入っているのにお金が貯まらない」「途中解約したら損になる」。このような悩みがある方は、まさに偏りすぎているサインです。

▶︎ そもそも貯蓄型保険とは?

貯蓄型保険とは、保険料の一部が積み立てに回り、一定期間後に解約返戻金や満期金として戻る仕組みがある保険のことです。代表的なものは以下です:

種類 特徴
終身保険 一生涯の死亡保障+解約返戻金あり
養老保険 一定期間の死亡保障+満期で全額戻る
学資保険 教育資金の積み立て目的
個人年金保険 老後資金の準備目的
外貨建て保険・変額保険 運用益を狙う商品(リスクあり)

▶︎ 「貯蓄型に偏りすぎている」とは?

① 家計の中で保険料の占める割合が高すぎる

  • 貯蓄型は月額保険料が高い(掛け捨ての2〜3倍以上)
  • 毎月3万円以上払っていても、手元には何も残らない
  • 教育費や住宅ローンと重なり、生活に支障が出る

② 中途解約しにくい=「保険貧乏」状態

  • 解約返戻金が貯まるまで10年以上かかるものが多い
  • 途中解約すると、元本割れ(払った額より戻りが少ない)
  • 生活が苦しくてもやめられず、身動きが取れない

③ 保険としての保障が弱くなる

  • 「貯蓄型保険に大きく払って、掛け捨ての医療保険に入っていない」
  • 必要な保障が足りず、万一のときに十分な給付を受けられない

④ リスク商品(外貨建て・変額)に偏るとさらに危険

  • 為替リスク(外貨安)で解約返戻金が減少する可能性
  • 投資リスク(変額保険)で元本保証がない
  • “なんとなく良さそう”で契約し、内容を理解していないケースが多い

▶︎ 具体的な見直し方法

ステップ①:保険全体を一覧化

  • 契約中の保険料、保障内容、積立部分、満期・返戻金の有無を整理

ステップ②:家計における支出割合を確認

  • 手取り月収の10%以内に収めるのが目安

ステップ③:保障と貯蓄のバランスを再設計

  • 保障=掛け捨て保険でコストを抑える
  • 貯蓄=保険外(NISAやiDeCoなど)で自由に運用

ステップ④:一部解約・払済(払い込み停止)も検討

  • 一部の貯蓄型を残し、月額負担を軽減する方法もあります

【貯蓄型が向いているのはどんな人?】

  • 長期間、保険料を無理なく払い続けられる
  • 資産運用や相続対策の目的が明確な人
  • 保障と貯蓄をしっかり分けて管理できる

それ以外の方は、保障と貯蓄を「分ける」ことを基本に考えるのが賢明です。

  • 保険のトータルプロフェッショナル
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