「生命保険に入っているから医療費も大丈夫…?」と思っていませんか?実は医療保険と生命保険はまったく別物で、それぞれ役割が異なります。
ここでは、保険初心者でもすぐに理解できるように、両者の違いと選び方をわかりやすく解説します。
ざっくり違いを一言で
「医療保険と生命保険、どっちがどっち?」と迷う方、多いですよね。専門用語が多くて難しそうに感じるかもしれませんが、実はこの2つの違いは一言で説明できるくらい明確です。ここでは、その「一言」と、それに関連する具体例をわかりやすくご紹介します。
【一言で言うと?】
- 医療保険:生きているときに役立つ保険
- 生命保険:亡くなったときに役立つ保険
【それぞれの“一言”の意味を詳しく解説】
■ 医療保険:「生きているとき」に役立つ
- 自分が病気になって入院・手術・通院が必要になったときに保険金が出る
- たとえば…「盲腸で5日入院した」→ 入院日額5,000円×5日=25,000円が支給される
- がん・心筋梗塞・脳卒中などにも対応できる商品も多数
→ “生活が続いている中でかかる医療費を助ける”保険
■ 生命保険:「亡くなったとき」に役立つ
- 契約者(被保険者)が亡くなったときに、遺された家族に保険金が支払われる
- たとえば…「夫が事故で死亡」→ 妻と子どもに1,000万円が支給される
- 家族が生活費・教育費・葬儀代を支払うための重要な保障
→ “自分がいなくなった後に家族を守る”保険
【具体例でイメージしよう】
状況 | 医療保険 | 生命保険 |
---|---|---|
交通事故で3週間入院 | 入院給付金がもらえる | まだ生きているので保険金は出ない |
がんと診断され、通院治療 | がん診断一時金・通院給付金 | 特約がなければ出ない |
大黒柱が急死 | 保険金は出ない | 家族が保険金を受け取る(例:収入保障) |
【まとめ:たった一言での違い】
- 医療保険=生きているとき、自分を助けるお金
- 生命保険=亡くなったとき、家族を助けるお金
比較表:医療保険 vs 生命保険
医療保険と生命保険は、それぞれ“守る目的”が異なる保険です。でも実際に何がどう違うのか、イマイチわかりにくいという方も多いはず。ここでは、両者の違いを「比較表」で徹底的に解説します。
【医療保険 vs 生命保険 比較表(詳細版)】
比較項目 | 医療保険 | 生命保険 |
---|---|---|
目的 | 病気やケガにかかったときの治療費・入院費を補償 | 死亡または高度障害になった際、遺族の生活を支えるための資金確保 |
保険金の支払い対象 | 本人(被保険者自身) | 家族・遺族(受取人) |
保険金が支払われる条件 | 入院・手術・通院・がん・三大疾病など | 死亡・高度障害 |
保障のタイミング | 生きている間 | 亡くなったとき、または高度障害になったとき |
主な保険内容 | 入院給付金、手術給付金、がん診断一時金、先進医療保障など | 死亡保険金(定期・終身)、収入保障保険、一時金形式など |
活用例 | 病気で10日入院→10万円給付される | 被保険者が死亡→家族に1,000万円支給される |
保険期間の選び方 | 一般に「更新型」が多い(10年更新など) | 定期 or 終身など、ライフプランに合わせて選ぶ |
保険料の目安 | 比較的安価(月2,000〜4,000円台が主流) | 年齢・保障額によって差が大きい(月3,000〜10,000円以上) |
主な加入目的 | 入院・通院・手術などの医療費負担に備える | 残された家族の生活費・教育費・葬儀費用・相続対策 |
加入を勧めたい人 | 独身・自営業・高齢者など、自分の医療費を自分でまかなう人 | 子育て中の世帯主、住宅ローンがある方、老後の相続準備をしたい人 |
【ポイント解説】
- 医療保険は、自分が病気・ケガをしたときのための保険。医療費が高額になった場合や、長期通院が必要なときに助かる保険です。
- 生命保険は、家族のための保険。あなたに万一のことがあったとき、残された家族の生活を守る資金となります。
【併用すべき?】
→ YES。どちらも役割が異なるため、できれば併用を検討しましょう。
- 医療保険で「生きている間の不安」をカバーし、
- 生命保険で「もしもの後の家族の不安」をカバーする、
これが「保険の基本設計」と言えます。
医療保険の具体例
医療保険は「入院・手術に備えるもの」というイメージが強いですが、実際にどう使えるのか、いくら支給されるのかはイメージしにくいかもしれません。
ここでは、医療保険の具体的な給付例や保障の種類をわかりやすく紹介します。
【1. 典型的な医療保険の保障内容】
項目 | 内容 |
---|---|
入院給付金 | 1日につき5,000〜10,000円が支給されるプランが多い |
手術給付金 | 手術の種類に応じて、入院給付日額×10〜20倍など |
通院給付金 | 通院1日あたり3,000円〜5,000円程度(特約) |
先進医療給付金 | 1回最大2,000万円まで(技術料を実費で保障) |
一時金(特約) | がん・三大疾病などで診断確定時に50〜100万円給付 |
【2. 具体例①:虫垂炎(盲腸)で5日入院+手術】
- 加入していた保障:入院日額10,000円、手術給付金20万円
支給内容:
- 入院給付金:10,000円 × 5日 = 50,000円
- 手術給付金:200,000円
→ 合計25万円支給
【3. 具体例②:がんと診断され、抗がん剤治療+通院(3ヶ月)】
- 加入していた保障:がん診断一時金100万円、通院日額5,000円
支給内容:
- がん診断給付金:100万円(1回支給)
- 通院給付金:5,000円 × 週2回 × 12週 = 120,000円
→ 合計1,120,000円支給
【4. 具体例③:心筋梗塞で緊急手術+10日間入院+カテーテル治療】
- 加入していた保障:入院日額10,000円、手術給付金20万円、先進医療特約あり
支給内容:
- 入院給付金:10日 × 10,000円 = 100,000円
- 手術給付金:200,000円
- 先進医療給付金(カテーテル治療):1,500,000円
→ 合計1,800,000円支給
【5. よくある特約(オプション保障)】
特約 | 内容 |
---|---|
がん診断特約 | がんと診断されたら一時金(50〜100万円) |
三大疾病特約 | がん・心筋梗塞・脳卒中すべてに対応 |
通院特約 | 退院後の通院にも給付あり |
女性疾病特約 | 乳がん・子宮筋腫など女性特有の病気に手厚く保障 |
先進医療特約 | 高額な治療(重粒子線など)に実費対応(例:2,000万円まで) |
【医療保険が役立つシーンまとめ】
- 入院費・差額ベッド代の補填
- 長期通院時の交通費・食費などもカバー
- 仕事を休んだ際の収入補填(貯金切り崩しを防ぐ)
- 高額治療(先進医療など)の備え
生命保険の具体例
生命保険は、「家族を守る保険」「万一に備える保険」と言われますが、実際にどのように使われるのか、いくら受け取れるのかがわかりにくい方も多いでしょう。
ここでは、具体的なシチュエーションと保険タイプ別に、リアルな活用事例を解説します。
【1. 終身保険の具体例】
ケース:
- 40代で月1万円の保険料を払っている
- 死亡保障額:300万円
- 被保険者が70歳で死亡した場合
支給内容:
- 死亡保険金300万円が家族に支払われる
- 解約せずに持ち続けていたため、一生涯保障が継続
- 相続税対策としても有効(非課税枠:500万円×法定相続人)
【2. 定期保険の具体例】
ケース:
- 子どもがまだ小さい30代夫婦
- 夫が10年定期保険に加入(死亡保険金:1,000万円)
万が一の場合:
- 保障期間中に夫が亡くなった場合、1,000万円が遺族に支払われる
- 子どもの教育費や住宅ローン返済の備えとして活用
- 保険料が掛け捨てだが、必要な時期に大きな保障が得られる
【3. 収入保障保険の具体例】
ケース:
- 35歳男性、月額給付10万円、60歳までの収入保障保険に加入
万が一の場合(40歳で死亡):
- 60歳までの20年間、毎月10万円×12ヶ月×20年 = 2,400万円相当を分割受給
- 一括でなく分割支給のため、家計のやりくりに役立つ
- 保険料は月2,000円台と比較的リーズナブル
【4. 学資保険の具体例(生命保険機能付き)】
ケース:
- 子ども0歳、18歳満期で満期金200万円、親が契約者
万が一の場合(親が途中で死亡):
- 以後の保険料支払いが免除
- 満期時には予定通り200万円が支給される
→ 教育資金をしっかり確保できる、子育て家庭の安心設計
【5. 個人年金保険の具体例】
ケース:
- 50歳から65歳まで保険料を積立、65歳から年金として受け取り
- 年額60万円 × 10年間 = 600万円の受け取り
→ 公的年金にプラスして、ゆとりある老後生活を実現
【6. 死亡保険金の使い道(具体的な例)】
支出項目 | 平均的な費用目安 |
---|---|
葬儀費用 | 約200万円 |
住宅ローン残債 | 数百万円〜数千万円 |
教育費(1人) | 幼稚園〜大学まで1,000万円超 |
生活費 | 月30万円 × 5年 = 約1,800万円 |
相続税納税 | 数百万円〜(保険で非課税枠活用) |
両方必要?どちらかでいい?
「医療保険も生命保険も入ると高くなりそう…」という心配はもっともです。でも、どちらを優先すべきか・両方必要かは、家族構成や将来設計によって異なります。
ここでは、必要性を判断するための考え方を具体的にご紹介します。
【結論:基本的には“両方必要”】
- 生命保険:あなたに万一があったとき、家族の生活を守る保険
- 医療保険:あなたが病気やケガをしたとき、治療費や生活費を補う保険
→目的がまったく違うため、両方そろって初めて“安心”が完成します。
【1. 両方必要なケース】
① 子育て中の世帯主
- 万一に備えて遺族の生活保障(生命保険)
- 病気や入院時に家計が圧迫されないように医療費カバー(医療保険)
② 自営業・フリーランス
- 会社の保険制度がないため、自力で医療費も死亡保障も準備
- 病気=収入ストップのため、両方ないと生活が破綻するリスク
③ 40〜50代の働き盛り
- 健康リスクが高まる年代、病気にも死亡にも備える必要性が高い
【2. 片方だけで良い(または優先度が下がる)ケース】
状況 | 医療保険が優先 | 生命保険が優先 |
---|---|---|
独身・扶養家族なし | ◎ 病気に備える | △ 死亡保障は最小限でOK |
高齢者(子ども独立済) | ◎ 医療費・介護費用重視 | △ 大きな死亡保障は不要 |
結婚直後でまだ子どもがいない | ○ 入院に備える | ○ 最低限の死亡保障でOK |
健康に不安がある | ◎ 入院・手術が心配 | △ 生命保険加入が難しくなることも |
【3. どちらかしか予算的に難しい場合の優先順位】
月5,000円以内しか予算がない場合:
- 30代独身男性 → 医療保険を優先(入院・がんに備え)
- 30代既婚・子あり男性 → 収入保障型生命保険(家族を守る)
- 60代以上の方 → 医療保険+介護保険を優先
【保険料を抑える工夫】
- 掛け捨て型(定期保険・シンプルな医療保険)を選ぶ
- 家族構成が変わったタイミングで見直す
- 「両方入るけど、保障は必要最低限」に設計する
こんな人におすすめ
保険を選ぶときに大切なのは、「自分に本当に必要な保障は何か?」を明確にすること。医療保険と生命保険、それぞれの性格を理解し、どんな人に向いているのかを把握すれば、失敗しない保険選びができます。
ここでは、具体的な人物像別におすすめの保険をご紹介します。
【1. 独身の方(20〜30代)】
医療保険がおすすめ
- 突然の入院・手術に備える必要あり
- 頼れる家族がいないケースも多く、治療費を自分で準備する必要がある
- 若いうちに加入すれば、保険料も安く、条件も良い
生命保険は…
- 基本的に必要最小限(葬儀代程度)でOK
- 遺族にお金を残す必要性が低いため、掛け捨て型で十分
【2. 共働き夫婦(子どもなし)】
医療保険:◎両方に必要
- 急な病気やがんなどに備えて
- 相手に負担をかけないための最低限の医療保障
生命保険:
- 高額保障は不要だが、相互扶助的に小さな定期保険を持つと安心
【3. 子育て中の家庭(30〜40代)】
生命保険が最重要!
- 子どもの教育費・配偶者の生活費を確実に確保する必要
- 定期保険や収入保障保険で大きな保障を安く準備できる
- 万一に備えた家族への責任を果たす保険
医療保険も必要
- 子どもが小さいうちは親が倒れると家庭が機能しない
- 病気やケガによる収入減への備えに
【4. 自営業・フリーランスの方】
医療保険:◎必須
- 会社員と違い、休職中の給与補償がない
- 長期入院や通院で家計が大きく影響するため医療保障は特に重要
生命保険も必要
- 家族を支える存在なら、死亡保障も忘れずに
- 銀行融資の保証としても使えるケースあり
【5. 子どもが独立した夫婦(50〜60代)】
医療保険:◎必要性アップ
- がん・生活習慣病などのリスクが高まる年代
- 介護保険や三大疾病保障の付加もおすすめ
生命保険:
- 子育てが終わっていれば、大きな保障は不要
- 相続や葬儀費用対策として**終身保険(貯蓄型)**が有効
【6. 高齢者・退職後(60代以降)】
医療保険:継続 or 見直しが必要
- 公的保険の自己負担があるとはいえ、医療費は増えがち
- シンプルな保障でコスパよく備えるのがコツ
生命保険:
- 相続・葬儀費用対策として終身保険を検討
- 相続税の非課税枠(500万円×法定相続人)も有効活用
- 保険のトータルプロフェッショナル
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