生命保険を検討する際、「終身保険」と「養老保険」という似たような名前の商品を目にすることが多いですが、それぞれの目的や特徴は大きく異なります。
混同しやすいこの2つの保険の違いを、分かりやすく解説します。
1. 「終身保険」とは?
【概要】
- 一生涯の保障がある保険
- 死亡した時点で必ず保険金が支払われる
- 解約すると、一定の解約返戻金がある
【目的】
- 死亡保障+貯蓄
- 相続対策や葬儀費用の準備として使われることが多い
【特徴】
- 保険期間:終身(一生涯)
- 保険料:やや高めだが、途中解約しなければ確実に支給
- 解約返戻金:年数が経つほど増える(貯蓄性あり)
2. 「養老保険」とは?
【概要】
- 一定期間内に死亡しても、満期まで生きていても保険金が受け取れる
- 満期になった時の受取金が「満期保険金」となる
【目的】
- 死亡保障+満期時の確実な貯蓄
- 教育資金や老後資金の確保に利用される
【特徴】
- 保険期間:10年〜30年などの定期型
- 保険料:終身保険よりさらに高め
- 解約返戻金:期間満了時に満額返金される(満期金)
3. 違いの比較表
項目 | 終身保険 | 養老保険 |
---|---|---|
保障期間 | 一生涯 | 一定期間 |
満期金の有無 | なし(死亡時のみ支給) | あり(満期でも支給) |
保険料の水準 | 高め | 非常に高め |
貯蓄性 | 高い(時間が必要) | 非常に高い(確実に戻る) |
主な用途 | 相続・葬儀・終身保障 | 教育資金・老後資金 |
向いている人の違い
- 終身保険が向いている人
- 相続対策や終活を意識したい人
- 長期的に保険を持ち続けたい人
- 養老保険が向いている人
- 必ずお金を受け取りたい人(保険+貯蓄)
- 教育費や老後資金を保険で計画的に用意したい人
目次
「終身保険」とは?
「一生涯の安心を確保したい」「相続や葬儀費用の準備をしておきたい」。そんなニーズに応えるのが終身保険です。
保障が一生涯続き、貯蓄性も備えていることから、老後や家族への思いやりを形にする保険として注目されています。ここでは、終身保険の仕組みや特徴、メリット・デメリットを詳しく解説します。
終身保険とは?
終身保険は、被保険者が亡くなるまで一生涯保障が続く生命保険の一種です。満期がなく、いつ死亡しても必ず保険金が支払われることが最大の特徴です。
主な特徴
- 保障期間:一生涯
加入していれば、生涯にわたって保障が継続します。 - 保険料は一定
一定期間(例:60歳払済)で払い終えるか、終身払いを選択できます。 - 解約返戻金あり
契約年数が長くなるにつれて返戻金が増えるため、貯蓄としても機能します。 - 相続税対策に有効
死亡保険金の非課税枠(500万円 × 法定相続人の数)を活用できます。
メリット
- 死亡保障が一生続く安心感
- 解約返戻金があり、途中で資金を引き出すことも可能
- 老後資金、葬儀費用、相続対策に活用できる
- 一部の商品では医療・介護の特約を追加可能
デメリット
- 保険料が定期保険に比べて高い
- 貯蓄性がある分、短期間で解約すると元本割れのリスク
- 投資性のある商品と比べると利回りは控えめ
向いている人
- 長期的に死亡保障を確保したい人
- 相続対策や老後の備えを重視する人
- 保険を使って計画的に資産形成をしたい人
活用例
- 60歳払済終身保険:退職後は保険料の負担がなく、保障は継続
- 一時払終身保険:まとまった資金を一括で払い、相続対策に利用
- 介護特約付き終身保険:死亡保障と介護保障を同時にカバー
「養老保険」とは?
「貯金をしたいけど、万が一の保障も欲しい」。そんな方に適しているのが養老保険です。
満期を迎えたら保険金を受け取れ、途中で死亡した場合でも同額の死亡保険金が支払われる“保障付き貯蓄”として根強い人気があります。ここでは、養老保険の仕組みと特徴、活用法について詳しく解説します。
養老保険とは?
養老保険は、満期時に生きていれば「満期保険金」、契約期間中に死亡した場合には「死亡保険金」が支払われる生命保険です。どちらの場合も同額が支払われるのが大きな特徴です。
主な特徴
- 保障期間は限定的(10年・15年・20年など)
- 満期と死亡で同額の保険金を支給
- 貯蓄性が非常に高い
- 掛け捨てではなく、全額もしくはほぼ全額が戻る
メリット
- 貯蓄と保障を同時に実現できる
- 満期時に確実に保険金を受け取れる(満期返戻率100%超の商品もあり)
- 教育資金、老後資金、住宅資金などの目的型貯蓄として活用可能
- 保険契約者が死亡した場合も同額の保険金が支払われる
デメリット
- 保険料が非常に高額(終身・定期に比べて)
- 途中解約では元本割れのリスクあり
- 現在では販売されている商品が少なく、選択肢が限定的
向いている人
- 確実に資金を準備したい方
- 死亡保障と貯蓄を同時に備えたい方
- 教育費や老後資金のように時期が明確な支出がある方
活用例
- 子どもが小さい頃に契約し、大学進学時の資金にする
- 退職金代わりに老後資金として計画的に積立
- 会社の福利厚生の一環(法人契約)での利用も可能
養老保険と他保険との違い
保険種類 | 満期金 | 死亡保障 | 貯蓄性 | 保険料 |
---|---|---|---|---|
養老保険 | あり | 同額 | 非常に高い | 高い |
終身保険 | なし | 一生涯 | 高い | 高め |
定期保険 | なし | 一定期間 | なし | 安い |
違いの比較表
「終身保険」と「養老保険」はどちらも貯蓄性があり、死亡保障を兼ね備えた生命保険ですが、それぞれの目的や設計に大きな違いがあります。
ここでは、保険の設計や選び方に迷った方のために、終身保険と養老保険の違いを項目ごとに比較表形式で詳しく解説します。
終身保険と養老保険の比較表【詳細】
項目 | 終身保険 | 養老保険 |
---|---|---|
保障期間 | 一生涯 | 一定期間(例:10年・20年) |
満期金の有無 | なし(死亡時のみ支給) | あり(生存でも死亡でも同額支給) |
解約返戻金 | 時間とともに増加、早期解約は元本割れも | 満期で全額またはそれ以上戻る |
死亡保障 | 一生涯保障 | 保険期間中のみ保障 |
保険料 | 中程度(貯蓄型としては抑えめ) | 高額(満期返戻金があるため) |
貯蓄性 | 高い(中長期的) | 非常に高い(短期でも有効) |
満期金の使い道 | 基本的になし(死亡時支給) | 教育資金、老後資金、旅行など |
おすすめの使い方 | 相続対策、葬儀費用、終活 | 教育資金、老後資金、計画的貯蓄 |
途中解約時のリスク | 元本割れの可能性あり | 元本割れのリスクあり(期間による) |
向いている人 | 長く保障を続けたい人、相続を意識する人 | 確実な貯蓄目的を持つ人 |
選ぶときのポイント
- 終身保険は、亡くなった後に備えたい人、保険金を家族に残したい人におすすめ。
- 養老保険は、「何年後に資金が必要」といった明確な目的がある人に向いています。
向いている人の違い
生 2命保険を選ぶ際に大切なのは、自分の目的やライフスタイルに合った保険を選ぶことです。「終身保険」と「養老保険」はどちらも貯蓄型ですが、保障内容やお金の戻り方が大きく異なるため、向いている人にも違いがあります。ここでは、それぞれの保険がどのような人に適しているのかを詳しく解説します。
終身保険が向いている人
1. 一生涯の保障を持ちたい人
- 加入後ずっと死亡保障が続くため、何歳で亡くなっても保険金が支払われる安心感を重視したい方
2. 相続対策を考えている人
- 死亡保険金には相続税の非課税枠(500万円 × 法定相続人)があるため、現金よりも節税効果が期待できる
3. 葬儀費用を備えたい人
- 保険金を使って葬儀やお墓の費用を準備したい高齢者や独身者にも適している
4. 長期の資産形成をしたい人
- 解約返戻金が時間とともに増えるので、60歳以降に備えた貯蓄にも活用可能
養老保険が向いている人
1. 目的を持って貯蓄したい人
- 教育資金、老後資金、住宅資金など「〇年後に〇〇万円必要」という明確な目標がある人に最適
2. 保障と貯蓄を確実に両立したい人
- 万が一でも満期でも、必ず保険金を受け取れるため、リスク回避型の資産運用を重視する方に合っている
3. 満期金を活用したい人
- 満期時に旅行や子どもの学費に使いたいなど、一定時期に大きな支出が予定されている人
4. 短期的な貯蓄でも確実性を求める人
- 10年程度で保険金を確実に受け取れるプランを選びたい方にも向いている(中期型の貯蓄)
比較まとめ(向いている人)
保険種類 | 向いている人のタイプ |
---|---|
終身保険 | ・相続対策をしたい人 ・葬儀費用を準備したい人 ・長く死亡保障を持ちたい人 |
養老保険 | ・教育資金・老後資金など明確な目的がある人 ・一定期間内に確実に資金を受け取りたい人 |
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