持病があっても入れる保険の基礎知識

持病があっても入れる保険の基礎知識

持病があると、生命保険への加入が難しいのではと不安になる方は多いですが、近年は持病があっても加入できる保険の選択肢が広がってきています

ここでは、持病を抱える方でも加入できる保険の基礎知識と選び方のポイントを詳しく解説します。

持病がある方でも入れる保険の基本タイプ

持病がある方でも加入しやすい保険には、いくつかの基本タイプがあります。それぞれに特徴や注意点があり、自分の健康状態と希望する保障内容に合った保険を選ぶことが大切です。

以下に、主要な3タイプの保険について詳しく解説します。

① 引受基準緩和型保険

特徴

  • 通常の保険に比べて健康状態の告知が緩やか
  • 持病があっても加入しやすい(高血圧、糖尿病、軽度の心疾患など)
  • 通常より保険料は高め保障額は控えめ

向いている人

  • 通院中・服薬中の軽度の持病がある方
  • 通常の保険で加入を断られた経験がある方

注意点

  • 「加入後1~2年以内の死亡は減額支給」などの待機期間があることが多い
  • 一部の病気(がんなど)は対象外となる場合がある

② 無選択型保険

特徴

  • 健康状態の告知一切不要
  • 誰でも加入可能(高齢者、重病の方も対象)
  • 保険料が非常に高く、保障内容は限定的

向いている人

  • 重度の持病や複数の病気がある方
  • 過去にどの保険会社でも加入を断られた方
  • 葬儀費用や最低限の死亡保障を確保したい方

注意点

  • 「病気死亡は加入後2年間は保障対象外」などの制限がある
  • 長期間契約すると支払総額が大きくなりやすい
  • 事故死は初日から保障される場合が多い

③ 条件付き加入保険(部位不担保型など)

特徴

  • 特定の病気や部位に関する保障をあえて除外することで加入を可能にする
  • 持病以外のリスクに対して保障が得られる
  • 通常保険よりは加入しやすく、緩和型より詳細な審査あり

向いている人

  • 特定の病気以外では健康状態に問題がない方
  • 除外条件を理解し、他の保障を優先したい方

注意点

  • 除外される保障内容を事前にしっかり確認することが重要
  • 保険会社によって対象となる病気や条件が異なる

タイプ別比較表

特徴 / 種類 引受基準緩和型 無選択型 条件付き加入型
健康告知 簡易 なし 詳細に必要
加入しやすさ 高い 非常に高い 中程度~高い
保険料 高め 非常に高い 通常保険に近い
保障の制限 一部あり 大きい制限あり 一部除外あり
向いている人 軽度の持病あり 重度の持病あり 特定病歴がある方

持病と加入可否の一例(目安)

持病があると生命保険への加入が難しくなるケースもありますが、病状や経過によっては加入できる場合も多くあります

ここでは、代表的な持病ごとに生命保険(通常保険・引受基準緩和型・無選択型)への加入可否の目安を詳しく解説します。

保険会社ごとに審査基準が異なるため、ここで紹介する内容は「一般的な目安」です。自分に合った保険を探すには、専門家による無料相談や比較サイトの利用がとても有効です 。

代表的な持病別 加入可否の目安一覧

持病・病歴 通常保険の加入可否 引受基準緩和型保険 無選択型保険(告知なし)
高血圧(服薬中) △(条件付きで可) ◎(加入しやすい) ◎(加入可能)
糖尿病(軽度、服薬中) ×〜△(重度でなければ可) ○〜◎(コントロール状態次第) ◎(加入可能)
脂質異常症(高コレステロール) △(経過観察で可能) ◎(加入しやすい) ◎(加入可能)
うつ病・不安障害 ×(審査は厳しい) ×〜△(保険会社による) ◎(加入可能)
がん(手術・治療歴あり) △(完治後5年以上が目安) △(寛解状態なら可能) ◎(加入可能)
心筋梗塞・狭心症の既往歴 ×(加入困難) ×〜△(保険会社による) ◎(加入可能)
脳梗塞・脳出血の既往歴 ×(加入困難) △(軽度であれば可) ◎(加入可能)
肝炎(慢性)・肝硬変 ×〜△(程度による) △(軽度なら可能) ◎(加入可能)
腎疾患(人工透析なし) ×〜△(治療状況次第) △(コントロール次第) ◎(加入可能)
人工透析中 ×(通常は不可) ×(加入困難) ◎(加入可能)

解説とポイント

通常保険(一般の定期・終身・医療保険)

  • 健康状態の告知が厳しく、治療歴や服薬状況が審査に大きく影響
  • 加入できるかどうかは、完治からの経過年数・診断時期・症状の重さによって変わる
  • 軽度な病気や治療終了から年数が経っていれば、加入可能なケースも

引受基準緩和型保険

  • 3〜5項目程度の簡単な告知のみで審査される
  • 病気があっても「最近入院・手術していない」「がんの治療中ではない」などで加入可
  • 初期の2年間は死亡保障が半額などの制限がある場合も多い

無選択型保険

  • 告知なし・審査なしで加入可能
  • 死亡原因が病気の場合は一定期間(例:2年間)は支払われないなどの条件あり
  • 保障内容は限定的で、保険料が非常に高め

【持病があっても加入を検討するためのポイント】

  • 告知義務は正確に守る(虚偽があると保険金が出ない)
  • 完治・寛解後の経過年数を確認する(5年が目安になる病気も)
  • 通院や薬の内容が審査の評価に直結する
  • 加入できる保険タイプを広く比較して、選択肢を持つ

加入時の注意点

生命保険に加入する際、特に持病がある方は慎重に判断する必要があります。誤った申告や内容の誤解があると、いざというときに保険金が支払われないという重大なリスクがあります。

ここでは、生命保険加入時に押さえておきたい重要な注意点を詳しく解説します。

1. 告知義務は正確に守る

告知義務とは?

保険に申し込む際、過去の病歴や通院歴、健康診断の結果などを「正しく保険会社に伝える」必要があります。これを告知義務と呼びます。

注意点

  • 嘘や隠し事をすると保険金が支払われない可能性がある
  • 「言わなくてもいいだろう」と判断しない(自己判断は危険)
  • 小さな病気や治療でも、該当期間内なら申告が必要

2. 複数の保険会社を比較する

  • 同じ持病でも保険会社によって審査基準が異なる
  • 一社で断られても、他社では加入できるケースがある
  • 「引受基準緩和型」「無選択型」「条件付き加入型」など保険の種類を知ることが重要

3. 初期不担保期間に注意

  • 特に引受基準緩和型や無選択型保険では、加入後1〜2年間は特定の保障が制限されることがある
  • 例)「加入から2年以内の病気による死亡は半額しか出ない」
  • 契約書や商品説明で、制限条件を必ず確認する

4. 保険料と保障内容のバランスを見極める

  • 引受基準緩和型・無選択型は、保険料が割高
  • 加入時に**「何に備えたいか」目的を明確にしてから設計する**
    • 葬儀費用のため?生活保障?医療費のため?

5. 持病の治療状況を明確にしておく

  • 診断名、治療開始時期、治療内容(投薬・手術)などを整理
  • 医師の診断書や通院履歴が必要になる場合がある
  • 最近の健康診断結果も確認しておく

6. 保障が必要なタイミングを考慮する

  • 子どもの進学、住宅購入、老後の備えなどライフイベントに合わせた設計
  • 必要な保障額や期間を過剰に見積もらない(コスト最適化が重要

7. 加入後も定期的な見直しを

  • 加齢やライフステージの変化により、必要な保障も変わる
  • 病状が改善されたら通常保険に乗り換えられる可能性も

保険料の目安と考え方

生命保険の「保険料の目安」とは、毎月または年払いで支払う保険料が、家計に対してどのくらいの割合が適正かを判断するための基準です。

保障内容と保険料のバランスを考え、過不足のない設計を行うことが、安心と家計の両立には不可欠です。

1. 保険料の一般的な目安

  • 月収の5〜10%以内が一つの基準
    • 例:月収30万円なら、月の保険料は1.5万〜3万円以内に収めるのが理想
  • 独身・子なしの場合は5%以下でも十分
  • 子育て世帯や住宅ローンありの場合は10%程度も検討対象

2. 年齢・家族構成別の目安

ライフステージ 保険料の目安(月額) 主な保障内容の例
独身(20〜30代) 3,000〜5,000円 医療・がん保険など最小限
既婚・子なし 5,000〜1万円 死亡保障、医療保障
子持ち(30〜50代) 1万〜3万円 死亡保障+教育資金、医療保障
子ども独立後 5,000〜1.5万円 医療・介護・相続対策など
60歳以上 3,000〜1万円 葬儀費用、介護保障など

3. 保険料を決めるときの考え方

① 「目的ベース」で設計する

  • 生活費の保障(収入保障保険)
  • 教育資金の備え(学資保険)
  • 医療費のカバー(医療保険)
  • 老後・相続対策(終身保険・年金保険)

② 「必要保障額」から逆算する

  • 配偶者と子どもに必要な生活費
  • 教育費(高校・大学進学を想定)
  • 住宅ローン残債などの負債

③ 「無駄な保障を省く」

  • すでに加入している保険と重複しないか確認
  • 職場の団体保険などでカバーできる部分を見直す
  •  

4. 保険料と保険タイプの関係

保険タイプ 保険料 特徴
定期保険 安い 掛け捨て型、短期の保障に向く
終身保険 高め 一生涯保障、解約返戻金あり
医療保険・がん保険 中程度 通院・入院・手術に備える
収入保障保険 安い 万一のとき、月額給付が得られる
無選択型保険 非常に高い 告知不要で加入できるが保障は限定的

【保険料を節約する方法】

  • 掛け捨て型を活用(定期保険など)
    • 死亡時にだけ保障があるが、保険料は安い
  • 早めに加入する
    • 年齢が若いうちは保険料が割安
  • 保障期間を短めに設定する
    • 必要な時期だけ保障すれば保険料を抑えられる

持病があっても安心して保険に加入するために

持病があると、生命保険の加入に対して「断られるのではないか」「保険料が高くなるのでは」と不安になる方も多いと思います。

しかし、正しい準備と情報収集を行えば、持病があっても安心して保険に加入することは可能です。ここでは、持病がある方が保険に加入するための具体的なステップと注意点を詳しく解説します。

1. 自分の持病を正確に把握する

確認するべきポイント

  • 病名(診断名)
  • 診断された時期
  • 治療の内容(服薬、手術、通院など)
  • 現在の健康状態(安定しているか、再発の有無)
  • 医師の診断書や検査データがあれば保管

なぜ重要?

  • 保険の審査は病歴に基づいて行われる
  • 持病によって加入できる保険の種類や条件が異なる

2. 自分に合った保険タイプを知る

主な選択肢

  • 引受基準緩和型保険:軽度の持病でも加入しやすい
  • 無選択型保険:告知不要、誰でも加入可(ただし保険料高め)
  • 条件付き加入型:特定の病気を保障対象から除外して加入可能
  • 「完全に保険に入れない」と思い込まない
  • 告知内容に合わせた最適な保険を選ぶことが大切

3. 複数社の保険を比較する

なぜ複数社比較が重要か

  • 同じ病気でも、保険会社によって審査基準が異なる
  • ある保険会社では断られても、他社では加入可能な場合もある

比較のポイント

  • 告知項目の数・内容
  • 保険料と保障額のバランス
  • 初期不担保期間や保障対象外の有無

4. 告知は正確に行う

告知時の注意点

  • 虚偽や省略は絶対にNG(後で保険金が支払われないリスクあり)
  • 小さな病気や短期間の通院でも告知が必要なケースがある
  • 不安な場合は、保険代理店やFPに相談

5. 保険加入後も見直しを忘れずに

  • 病状が改善・寛解したら、通常保険への乗り換えが可能になることも
  • 年齢やライフステージに応じて、保障額や内容の見直しが必要
  • 家計の変化に合わせて、保険料の負担を調整

6. 専門家に相談する

  • 持病のある方の保険に詳しいアドバイザーを頼るのが安心
  • 自分の状況に合った商品を提案してくれる
  • 「断られるのが怖くて相談できない」という方でも、相談無料のサービスを活用するのが得策

  • 保険のトータルプロフェッショナル
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